夏バテとは、暑さによって体の調子が悪くなることを言います。
夏バテの症状としては、だるさや疲れやすさ、食欲不振や頭痛、吐き気などがあります。
夏バテの原因としては、暑さによる発汗や脱水、体温調節の負担、自律神経の乱れなどが考えられます。
夏バテを予防するには、食事や水分補給が大切ですが、それだけでは不十分です。
実は、適度な運動も夏バテ予防に効果的なのです。
運動はどのようにして夏バテを予防するのでしょうか?
この記事では、トレーナーが教える夏の健康対策として、運動のメリットやおすすめの方法、注意点などを紹介します。
夏の運動で夏バテ知らずの元気な体を作りましょう!
目次
運動が夏バテに効果的な理由
自律神経は、交感神経と副交感神経の二つに分かれており、それぞれが体の機能を調節しています。
交感神経は、緊張や興奮などのストレスに対応して、心拍数や血圧を上げたり、筋肉を緊張させたりします。
副交感神経は、リラックスや睡眠などの休息に対応して、心拍数や血圧を下げたり、消化器官や内分泌系を活性化させたりします。
この二つの神経がうまく切り替わることで、体は適切に機能するのですが、暑さによって交感神経が過剰に働き続けると、体温調節や代謝が乱れてしまいます。
運動は、この自律神経のバランスを整える効果があります。
運動をすると、体温が上昇し、汗をかくことで体温を下げるという体の恒常性を保つ機能(ホメオスタシス)が働きます。
この機能は自動的に行われますが、暑さや冷房などでその機能が低下すると、夏バテの原因になります。
運動はホメオスタシスを活発にすることで、体温調節能力を高めます。
また、運動は血行を良くし、酸素や栄養素を全身に運びます。
これによって、細胞のエネルギー産生や代謝が促進されます。
代謝が良くなると、食欲や睡眠の質も向上します。
さらに、運動は自律神経の切り替えを促します。
運動中は交感神経が優位になりますが、運動後は副交感神経が優位になります。この切り替えはリラックス効果や回復効果をもたらします。
以上のように、運動は夏バテ予防に効果的な理由が科学的に説明できます。
運動は自律神経のバランスを整えるだけでなく、体力や免疫力も向上させます。
しかし、暑い夏に運動する場合は注意も必要です。
次の項では、夏の運動におすすめの種目や方法を紹介します。
夏の運動におススメな種目
夏は暑さで運動するのが億劫になりがちですが、適度な運動は体力や免疫力を高めるだけでなく、ストレス解消や気分転換にも役立ちます。
しかし、暑い時期に無理な運動をすると、熱中症や脱水症状などの危険がありますので、注意が必要です。
夏の運動には、体力や体調に合わせて無理のない運動を選ぶことが大切です。
高負荷な運動は体温を上げて発汗量を増やし、水分や塩分の喪失を招きます。
そのため、夏場は低負荷から中負荷程度の有酸素運動がおすすめです。
有酸素運動とは、酸素を使ってエネルギーを作り出す運動のことで、心肺機能や血液循環を改善し、脂肪燃焼効果も期待できます。
有酸素運動の代表的な種目としては、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などがあります。
夏の運動に気をつけたいこと
次に、夏の運動には、時間帯や場所に気をつけることも重要です。
暑い時期には日中の直射日光を避けて、朝早くや夕方以降の涼しい時間帯に運動するようにしましょう。
また、屋外で運動する場合は日陰のあるところや風通しの良いところを選びましょう。
アスファルトなどの舗装された地面は日光の熱を反射して暑くなりやすいので、土や芝生などの自然な地面がおすすめです。
屋内で運動する場合は空調を利用して快適な温度に保ちましょう。
ただし空調は直接冷たい風が体に当たらないように配慮しながら、屋外と屋内の温度差が5℃前後を保って調節するようにします。
最後に、夏の運動には水分や塩分の補給をこまめに行うことが必須です。暑い時期には汗をかく量が多くなるため、体内から水分や塩分が失われます。
これらが不足すると脱水症状や熱中症などの危険性が高まります。
そのため、運動前・中・後に水分や塩分を補給するようにしましょう。
水分補給には水やスポーツドリンクなどがおすすめです。
塩分補給には飴やタブレット などが便利です。
ただし、市販で売っているスポーツドリンクやタブレットには、糖質が含まれ過ぎているものが多くあるので注意が必要です。
また食事でも水分や塩分を摂取するように心がけましょう。
以上、夏の運動におすすめの種目や方法を紹介しました。
夏場でも無理せず楽しく体を動かして健康的な生活を送りましょう!